夏にも起こるヒートショック!住まいの断熱性との関係についてもご紹介
高齢者が気をつけるべき家庭内の事故のひとつに「ヒートショック」があります。
急激な温度差による体の血圧変動が体にさまざまなダメージをもたらすヒートショックは、特に冬に起こりやすいと言われています。
暖房がガンガンと聞いた暖かい部屋から、寒すぎるお風呂場へ。そして服を脱いで寒さを感じ、熱い湯船に体を静める…。この一連の流れで血圧は急激に変動。ちょっとめまいがする程度の軽いものから、ひどければ脳梗塞や心筋梗塞、脳内出血を引き起こす恐ろしい症状です。
ヒートショックは冬に起こるイメージが定着していますが、実は夏にも起こります。その原因は、住まいの断熱性とも実は関係しています。
今回は、夏にも起こるヒートショック症状と、その対策にもなる住宅の断熱性について詳しくお伝えしていきます。
目次
冬だけではない…。夏も起こるヒートショック
ヒートショックは温度差が原因ですから、冬だけでなく、夏にも起こります。
10℃以上の温度差で起こるかも…!
ヒートショックは、10℃以上の温度差を感じたときに起こりやすくなります。高齢の方に起こりがちなイメージがありますが、それは年齢とともに血圧を正常に保つ機能が低下しているからです。ふだん、血圧が安定している若い人でも、ヒートショックは起こる可能性があります。
夏のヒートショックが起こりやすいシーン
温度差が10℃以上もあれば、夏にもヒートショックが起こります。
たとえば、「日差しの強い外から帰宅して冷房が効き過ぎている部屋に入った」「冷房で寒いリビングから冷房のかかっていない暑い部屋に移動した」などのときです。
夏のヒートショックを予防しよう!お家でできる対策とは?
夏のヒートショックを予防する方法をご紹介します。
冷房の温度設定は低くし過ぎない
外から帰宅したとき、あまりにも暑い部屋に入ると「設定温度を下げる」「風量を最大にする」など冷房をガンガンとつけてしまいがちです。それにより室温はすぐに下がるかもしれませんが、そのうち部屋が“冷え過ぎ”に。
今度は「冷え過ぎた室内」から、浴室やトイレに移動したとき10℃以上の温度差となってヒートショックが起こるかもしれません。特に、若い人は暑がりの傾向にあり、冷房の設定温度を下げがちです。しかし、筋肉の減少や、体温調節機能が衰えることで暑さを感じにくい高齢者は、同じ部屋にいても寒い感覚になります。
ただ、暑さを感じにくい高齢の方は「本当は室温が高いのに暑さを感じずに冷房をつけない」ということもあるでしょう。
冷房の温度設定を低くし過ぎるとヒートショックを起こしますし、冷房をつけなければ熱中症の要因にもなるので気をつけなければなりません。
暑いからといって水のシャワーはNG
夏は暑いので、湯船に入らず、「シャワー派」という人もいるでしょう。また、熱いシャワーではなく、水を浴びる方もいるかもしれません。
ただ、体が熱いのに冷たい水を浴びてしまうと、体にとっては大きな負担。暑くて湯船に入らずシャワーにするときでも、ぬるま湯にしましょう。
家の断熱性を高めることも対策のひとつ
住まいの断熱性能を高めるリフォーム工事を行うのも、ヒートショックの予防になります。
近年の新築住宅では「断熱性能」が重視されています。断熱性能が高い住宅は、外の気温が30℃以上の日でも屋内はそれほどの影響を受けません。冷房の設定温度をそれほど低くしなくても比較的快適で、リビングから廊下、廊下から浴室と移動しても、温度差を感じることはないでしょう。断熱性や気密性も高いので、冷房で冷やした冷気を外に逃がすこともないのです。
ただ、ひと昔前の家では、今ほどの断熱性がないことが多いです。そのため、夏のヒートショックも起こりやすいでしょう。
そこでおすすめなのが「窓のリフォーム」です。昔の窓はアルミフレームで屋外の熱を室内に伝えやすいものが多かったですが、樹脂のフレームにすると「断熱・気密性」が高まります。
また、内窓を取り付けるという方法もあります。
実は、夏には、屋外の暑い空気の7割ほどが窓から入り込んでいると言われています。断熱性の高い窓へのリフォームにより、「外の暑い空気を取り込まない」「冷房で冷やされた快適な空気を逃がさない」というようにお住まいの快適性の維持が期待できるでしょう。
まとめ
今回は夏にもヒートショックが起こることを詳しくお伝えしました。
ヒートショックは高齢の方によくありがちな症状と思われていますが、若い方でも急激な温度差を感じて「めまい・立ち眩み」などを引き起こします。冬だけでなく、夏場にも要注意の症状なのです。
断熱性の低いお住まいでは、ヒートショックを引き起こす要因となる「10℃の温度差」が作りやすい環境と言えます。
ミスターデイクでは、断熱性を高められる窓のリフォームのご相談もお受けしています。夏はもちろん、冬も快適に過ごせるお住まいに。ヒートショックがご心配な方、住宅の断熱性についての疑問がある方など、お気軽にお問い合わせください。